ホームセキュリティの料金は、月額だけでは判断できません。機器や工事にかかる初期費用、依頼したときの出動費、オプション、解約・撤去などの終了時費用まで含めて考える必要があります。
2026年9月3日に確認できたセコムとALSOKの公式掲載例では、警備会社が異常信号を受けて駆けつけるオンライン型の月額は税込3,520〜8,668円、初期費用は0〜474,760円でした。ただし、これは大手2社の異なる住居・機器構成・契約方式をまとめた「公開例の範囲」であり、業界全体の平均相場ではありません。月額3,520円は集合住宅の買い取り例、月額8,668円は一般的な4LDK戸建ての初期費用0円例で、同じ条件ではないため単純な安い順にもできません。
家計の判断では、まず利用予定を5年と置き、5年総額と契約終了時の条件を確認するのが実用的です。転居やリフォームの可能性がある家庭は、10年総額の安さより、解約・移転・原状回復の条件を優先しましょう。
先に結論|見積もりへ進む人・別案も比べたい人
警備会社の見積もりへ進みやすいのは、日中に家が無人になりやすい、子どもが先に帰宅する、離れて暮らす親の非常通報も検討したいなど、異常時の連絡や外部対応まで任せたい家庭です。公開料金だけでは自宅の機器数や工事費が決まらないため、月額と初期費用の上限を決めたうえで、同じ警戒範囲を条件に2社程度へ相談すると比較しやすくなります。
一方、異常の通知を自分で受けて対応できる家庭、転居予定が近い家庭、5年間の固定費を負担しにくい家庭は、セルフ型、防犯カメラ、スマートロック、補助錠なども比較対象です。外部の駆けつけが必要かどうかを先に決めれば、月額の安さだけで役割の異なるサービスを選ぶ失敗を避けやすくなります。必要な役割と予算が合わなければ、今回は契約しない判断も選択肢です。
ホームセキュリティ料金の仕組み
料金は「初期・月額・都度・終了時」の4層に分けると、見落としにくくなります。
| 費用の層 | 主な項目 | 確認するポイント |
|---|---|---|
| 初期費用 | 機器費、工事費、保証金、登録・設定費 | レンタル・買い取り・初期0円のどれか。保証金は返還条件も確認 |
| 月額費用 | 警備サービス、機器レンタル、通信、オプション | 税込か、「○円」か「○円から」か。通信費や見守り機能を含むか |
| 都度費用 | 依頼駆けつけ、機器追加、電池・修理、移設 | センサー異常による出動と、利用者依頼の出動を分ける |
| 終了時費用 | 中途解約、撤去、原状回復、未払機器代、移転 | 契約期間満了と途中解約で扱いが違うか |
「初期費用0円」は総額0円ではありません。初期負担を月額へ移しているプランでは、利用期間が長いほど支払総額が大きくなることがあります。一方、買い取りは初期負担が大きく、短期解約や機器の更新時期によっては、月額の安さを生かし切れません。
保証金も機器代や工事費とは性質が異なります。返還条件を満たせば戻るお金なので、契約時の「必要資金」には含め、長期の「実質費用」では分けて表示するのが適切です。
料金相場は「公開料金・料金例・個別見積もり」を分けて読む
ホームセキュリティの金額は、次の4種類を区別してください。
| 表示の種類 | 意味 | 読み方 |
|---|---|---|
| 公開料金 | 公式サイトに明記された定額・最低額 | 対象プランと「から」表記を確認する |
| 料金例・参考例 | 特定の建物や機器構成を前提にした例 | 自宅へそのまま適用されるとは考えない |
| 個別見積もり | 住居、機器、工事、地域等を反映した正式候補 | 他社と機器・契約条件をそろえて比較する |
| 要問い合わせ | 公開情報で金額を確認できない項目 | 0円と仮定せず、見積書へ記載してもらう |
セコムは、掲載料金をプラン例とし、月額・初期費用は機器の種類や個数、建物構造、設置状況などによって異なると明記しています。ALSOKも、工事費・機器費は一般的な例であり、詳細は問い合わせるよう案内しています。したがって、検索結果に出る一つの金額を「自宅の料金相場」とみなすことはできません。
[プラン別価格・費用比較一覧|セコム](確認日:2026年9月3日)
[各商品費用・料金比較一覧|ALSOK](確認日:2026年9月3日)
主要各社の公開料金例
次の表は、料金の幅と構造を理解するための公式掲載例です。サービス範囲、住居、機器数がそろっていないため、会社の優劣や最安を決める比較表ではありません。
| 会社・公開例 | 契約方式 | 月額 | 初期費用 | 主な前提・注意点 |
|---|---|---|---|---|
| セコム NEO・戸建て | 機器レンタル | 8,470円 | 工事69,960円+保証金20,000円 | 税込、保証金は非課税。戸建て向けプラン例 |
| セコム NEO・戸建て | 機器買い取り | 5,170円 | 474,760円 | 税込、工事費を含む買い取り例 |
| セコム スマートNEO・集合住宅 | 機器レンタル | 5,500円 | 工事53,790円+保証金20,000円 | 税込、保証金は非課税。集合住宅向けプラン例 |
| セコム スマートNEO・集合住宅 | 機器買い取り | 3,520円 | 207,350円 | 税込、工事費を含む買い取り例 |
| ALSOK Connect・オンライン | 機器買い取り | 4,070円 | 工事47,850円+機器224,400円 | 税込、一般的な4LDK戸建ての設置例 |
| ALSOK Connect・オンライン | 機器レンタル | 7,865円 | 工事47,850円 | 税込、一般的な4LDK戸建ての設置例 |
| ALSOK Connect・オンライン | 初期費用0円 | 8,668円 | 0円 | 税込、一般的な4LDK戸建ての設置例 |
| ALSOK Connect・セルフ | 機器買い取り | 990円 | 工事24,420円+機器83,820円 | 税込、賃貸等のワンルーム例。駆けつけは依頼制で1回7,700円 |
セコムの上記例は当初5年契約で、その後は1年ごとの更新です。ALSOK Connectはオンライン型が5年、セルフ型が1年で、いずれもその後1年単位の自動更新と案内されています。契約期間が違えば、同じ月額でも転居予定のある家庭にとっての負担は異なります。
[プラン別価格・費用比較一覧|セコム](確認日:2026年9月3日)
[HOME ALSOK Connect|ALSOK](確認日:2026年9月3日)
[個人向け商品のよくあるご質問|ALSOK](確認日:2026年9月3日)
セルフ型が大幅に安く見えるのは、異常時の流れが異なるためです。ALSOK Connectのセルフ型は、異常を利用者のスマートフォンへ通知し、利用者が必要に応じて駆けつけを依頼します。オンライン型のような自動通報・自動駆けつけと同じ内容ではないため、価格だけで置き換えられません。
戸建てと集合住宅で料金が違う理由
一般に、戸建ては玄関・勝手口・窓など警戒する開口部や区画が多くなりやすく、必要なセンサー数や工事内容が増える可能性があります。集合住宅は専有部を中心に設計しますが、間取り、階数、バルコニー、既存設備によって機器構成が変わります。
| 確認条件 | 戸建てで生じやすい違い | 集合住宅で生じやすい違い |
|---|---|---|
| 警戒範囲 | 複数階、玄関以外の出入口、窓、住宅周囲 | 専有部の玄関・窓・バルコニー等 |
| 機器数 | 開口部や区画が多いほど増えやすい | 間取りと階数によって異なる |
| 工事 | 新築時の配線、既存住宅への設置方法 | 管理規約、共用部、穴あけの可否 |
| 追加機能 | 外周、火災、子どもの帰宅、空き家対応等 | オートロックを補う専有部防犯等 |
「マンションは必ず安い」「戸建ては必ず高い」とは限りません。警戒する窓を増やす、火災・見守り・カメラを追加する、特殊な工事が必要になると金額は変わります。分譲マンションは管理規約、賃貸は所有者・管理会社の許可と原状回復も確認してください。
レンタル・買い取り・初期費用0円の違い
契約方式は、初期費用の大小だけでなく、機器の所有、修理、利用期間まで含めて選びます。
| 比較点 | レンタル | 買い取り | 初期費用0円型 |
|---|---|---|---|
| 初期負担 | 工事費・保証金等が中心 | 機器費と工事費が大きい | 抑えやすい |
| 月額 | 機器レンタル分を含み高めになりやすい | 比較的低め | 高めになりやすい |
| 機器 | 会社所有が基本 | 利用者所有が基本 | 会社所有が基本 |
| 修理・電池 | 契約範囲で会社負担になりやすい | 無料保証の期間と範囲を確認 | 契約範囲で会社負担になりやすい |
| 向きやすい条件 | 初期負担を抑え、保守も任せたい | 長期利用が見込める | 手元資金を残したい |
| 注意点 | 長期総額、解約・返却 | 保証終了後、移転・機器更新 | 月額と長期総額 |
セコムは、レンタルの修理・電池交換を原則無料、買い取りの修理を10年間無料と案内しています。ALSOKは、買い取りに10年間の機器保証、レンタル・初期費用0円型に機器の故障・電池交換無償を掲げています。ただし、利用者側の理由による故障など例外条件があるため、見積書や約款で対象範囲を確認してください。
[プラン別価格・費用比較一覧|セコム](確認日:2026年9月3日)
[各商品費用・料金比較一覧|ALSOK](確認日:2026年9月3日)
「何年以上なら必ず買い取りが得」と一律には言えません。月額差だけでなく、機器構成、保証、追加工事、転居予定をそろえて初めて比較できます。
5年・10年総額の計算方法
総額は次の3段階で計算します。
基本総額 = 初期費用 + 月額料金×利用月数 + 期間中の必須費用
実質費用 = 基本総額 − 契約終了時に返還される保証金
シナリオ総額 = 基本総額 + 想定する依頼出動・移設等の費用
ALSOK公式例で見る5年・10年総額
ALSOKは、一般的な4LDK戸建てのHOME ALSOK Connectオンラインセキュリティについて、次の総額を公式掲載しています。
| 契約方式 | 5年総額 | 10年総額 | 計算の前提 |
|---|---|---|---|
| 買い取り | 516,450円 | 760,650円 | 初期272,250円+月額4,070円。料金不変 |
| レンタル | 519,750円 | 991,650円 | 初期47,850円+月額7,865円。料金不変 |
| 初期費用0円 | 520,080円 | 1,040,160円 | 初期0円+月額8,668円。料金不変 |
[各商品費用・料金比較一覧|ALSOK](確認日:2026年9月3日)
この公開例では、5年間の3方式の差は3,630円以内ですが、10年では買い取りと初期費用0円型に279,510円の差が出ます。初期費用だけ、または月額だけでは判断しにくいことが分かります。
ただし、この総額には料金改定、中途解約、依頼による駆けつけ、機器追加、移転などの不確定費用を加えていません。ALSOKは利用者依頼の駆けつけを1回7,700円とし、センサー異常によるオンライン型の出動は月額に含むと案内しています。使わないと決められない費用は0円扱いにせず、「年1回なら5年間で38,500円」のように別シナリオで試算します。
[個人向け商品のよくあるご質問|ALSOK](確認日:2026年9月3日)
計算に含む費用・含まない費用を明記する
総額を比較するときは、表の数字より「何を含めたか」が重要です。
| 区分 | 項目 | 扱い方 |
|---|---|---|
| 原則含める | 工事、機器、登録、月額、必須通信、必須オプション | 確認できた税込額で計算 |
| 必要資金に含める | 返還予定の保証金 | 支出額に含め、実質費用では別表示 |
| シナリオ計算 | 依頼出動、機器追加、移設、電池・修理 | 発生条件と回数を置いて別計算 |
| 金額不明として残す | 解約、撤去、原状回復、移転等の非公開額 | 0円にせず「要問い合わせ」と表示 |
| 通常料金と分ける | キャンペーン、期間限定割引 | 適用期間・条件を示し、終了後料金も計算 |
見積もり同士を比べるときは、警戒する窓・扉、火災センサー、非常ボタン、見守り、カメラ、自動出動か依頼出動かをそろえます。機器数や対応範囲が違う見積もりを、合計額だけで比べないでください。
家族に説明できる予算上限の決め方
共働きで小学生の子どもがいる戸建てなら、「月額はいくらまで」だけでなく、少なくとも5年間継続できるかで判断します。
- 5年間に防犯へ使える総額を決める
- 初期費用として一度に払える上限を決める
- 総額上限から初期費用を引き、60カ月で割る
- 必要な自動出動・火災・見守り機能を残す
- 上限を超える場合は、機器数、契約方式、セルフ型・物理防犯との併用を見直す
たとえば「5年間の総額を42万円、初期費用を9万円まで」と決めるなら、月額に使える上限は次のとおりです。
(420,000円 − 90,000円)÷60カ月 = 月額5,500円
これは会社の料金例ではなく、家計側から逆算するための架空例です。必要な機能を満たす見積もりが上限を超えるなら、予算を増やすか、セルフ通知、カメラ、補助錠などへ役割を分けるか、今回は導入しないかを家族で判断できます。
高齢の親の見守りでは、防犯機能だけでなく、救急ボタン、安否確認、家族への通知が基本料金かオプションかを確認します。マンションでは既存オートロックとの重複より、専有部で不足する役割と工事条件を先に整理すると、不要な機器を減らしやすくなります。
見積もりで確認する費用15項目
正式な見積もりを取る段階では、次の項目を一枚にまとめて確認します。
- 税込の月額料金と「○円から」の適用条件
- 機器の種類・個数・所有者
- 工事費と追加工事が発生する条件
- 保証金の返還条件
- 通信回線と通信費
- 自動出動と依頼出動の違い
- 依頼駆けつけの1回料金とキャンセル条件
- 火災、非常、見守り、カメラ等のオプション料金
- 修理、故障、電池交換の負担
- 最低契約期間と更新方法
- 中途解約金の計算方法
- 機器撤去費と原状回復
- 転居・リフォーム時の移設費
- キャンペーンの期限、条件、終了後料金
- 5年総額と、必要なら10年総額
セコムは、契約期間満了時の解約金は不要で保証金を返還し、5年未満の途中解約では解約金と保証金の合計額を利用者が負担すると公式FAQで案内しています。ALSOKは、HOME ALSOK Connectの途中解約で解約金がかかる場合があるとし、具体額は公開FAQで一律表示していません。どちらも「中途解約0円」と仮定せず、見積もり時に金額または計算方法を確認してください。
[ホームセキュリティの契約に関するFAQ|セコム](確認日:2026年9月3日)
[個人向け商品のよくあるご質問|ALSOK](確認日:2026年9月3日)
ホームセキュリティの料金でよくある質問
ホームセキュリティの平均月額はいくらですか?
公的な統一調査に基づく「全国平均月額」は、今回確認できませんでした。本記事で確認した大手2社のオンライン警備の公式例は月額3,520〜8,668円ですが、住居、機器、レンタル・買い取りが異なります。平均としてではなく、自宅の見積もり前に幅を知る参考にしてください。
初期費用0円のプランが一番安いですか?
一概には言えません。導入時の負担は小さい一方、月額が高めに設定される例があります。5年・10年総額と、転居・解約の可能性で判断してください。
レンタルと買い取りはどちらがお得ですか?
長期利用では買い取りの月額の低さが有利になりやすいものの、機器構成、保証、初期費用、利用期間で結果が変わります。同じ会社・同じ機器・同じサービス範囲にそろえて総額を比べてください。
駆けつけるたびに料金がかかりますか?
契約方式と出動理由によります。ALSOK Connectのオンライン型は、センサー異常による出動を月額料金に含み、利用者依頼の駆けつけは1回7,700円です。セルフ型は利用者依頼で出動し、同額がかかります。他社・他プランは見積書で確認してください。
資料請求や見積もりをすると契約になりますか?
資料請求や見積もりは、通常は料金・機器構成を確認する段階であり、契約そのものではありません。ただし、入力後の連絡方法や訪問案内は会社ごとに異なります。案内の要否を指定できる場合は希望を伝え、最終的には契約書へ署名・同意する前に条件を確認してください。
まとめ|月額ではなく5年総額で予算を決める
ホームセキュリティの料金は、初期費用、月額、都度費用、終了時費用の4層で確認します。公開例は自宅の正式額ではなく、条件の異なる金額を安い順に並べても正確な比較にはなりません。
まず5年の総額上限を決め、必要な自動出動・火災・見守りなどを残したうえで、レンタル、買い取り、初期費用0円、セルフ型を比較してください。解約・撤去・移転の金額が公開されていなければ、0円ではなく要問い合わせとして残します。
次に、セコムの条件を詳しく確認する場合は[R03 セコムの料金はいくら?戸建て・マンション・見守りの5年総額]、ALSOKは[R05 ALSOK「HOME ALSOK Connect」の料金・プラン|オンラインとセルフの違い]、契約方式を横断して比べる場合は[R14 レンタルと買取はどっち?ホームセキュリティの5年・10年総額比較]を読んでください。月額を抑えたい場合は、自動出動との違いを理解したうえで[R13 ホームセキュリティの見積もり比較術|契約前に聞く15項目]へ進みます。
著者プロフィール
「まもる君のホームセキュリティ見積帳」運営者。47歳、妻と小学生の子ども2人の4人家族です。現在はマンションに住み、過去には戸建てで暮らした経験があります。本人・家族の住居を含め、ホームセキュリティのある暮らしを30年以上経験してきた生活者の立場から、料金、契約条件、家族との相性を整理しています。
